社会福祉法人 喜創会

喜創会について

ご挨拶

理事長 矩規晶 日本認知症ケア学会会員/株式会社アイズケア代表

「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利とについて平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。」
これは、1948年の国連総会で採択された「世界人権宣言」です。

尊厳という権利が軽んじられたり踏みにじられたりするのは、たいてい弱い境遇にある人たちです。高齢者、貧しい人、あるいは知的障害者や身体障害者がひどい扱いを受け、「役立たず」、「みっともない」、「厄介者」、「あんたのせいで」といった言葉を耳にすることがなんと多いのでしょう。

どんな社会にも、貧しい人、身を守るすべのない人、弱い立場の人がいます。介護施設を利用されている方もそのお一人かもしれません。もちろん、そういう状況にあるからといって、必ずしも自己の尊厳が損なわれるわけではありません。むしろ、人の尊厳を傷つけるものとなり得るのは、それらの人に対する第三者の態度や反応なのです。介護を提供する立場で言いますと、わたしたちが利用者の方とどのように接するかによって、その人は、自分には価値があるとするか、あるいは価値がないとするか決まってしまうということです。

世界人権宣言では、「尊厳と権利」が「理性と良心」と関連付けられています。
ですから、自尊心や個人の尊厳を保つ上で重要な要素は、その人の心の内にある良心が適正に保たれているかどうかということです。
そうであるならば、私たち介護の現場に立つ者は、利用者お一人おひとりの良心を考慮に入れたケアの提供をしなければならないのではないでしょうか?
言葉を変えると、利用者の尊厳つまり精神的豊かさは、その人の良心を考慮に入れて提供されるケアの質にかかっているということです。

私たち喜創会は、これからも個人の精神的豊かさを支えるために努めて参ります。